平均寿命と健康寿命について

2015年の日本人の平均寿命は女性87.05歳、男性80.79歳で、男女とも過去最高を更新しています。

これは日本の医療水準の高さと、伝統的な日本食が健康を支えているからと推察されます。

しかし、平均寿命はいくつまで生きられるかを意味するものであって、ここには日常生活に何の支障もなく人生を楽しんでいる人もいれば、寝たきりで介護サービスなくしては生活が成り立たない方たちも含まれています。

「健康寿命」という言葉を最近よく耳にしますが、これは日常生活において医療や介護サービスを継続して受けることなく自立した生活が送れる期間のことです。

2015年の日本人の健康寿命は男性が71.11歳、女性が75.56歳です。

つまり、男性で約9年、女性では11年間は医療や介護サービスが必要であり、この期間は日常生活を自立して過ごすことができないということです。

この健康寿命という考え方は、いくら長生きしても寝たきりになってしまったり、体のどこかに不自由があっては人生を楽しむどころが、介護する人の負担増、医療費の増大などさまざまな問題が露呈するということをふまえて、最後まで自立した人生を送れるようにとの考え方に基づいています。

では、なぜ平均寿命と健康寿命にこれだけの期間の差が生じるのでしょうか。

これは生活習慣病が大きく関係しています。

人間は長年生きてきて身に着いた習慣をなかなか変えられないものです。

悪い習慣だと頭ではわかっていても、「オレは大丈夫だろう」とか今のところ特に変化はないしなどと勝手に良い方向に解釈してしまうのです。

タバコは悪いとわかっていても、「オレのじいちゃんは毎日2箱タバコ吸ってたけど、90歳まで生きたしね」なんて言う友人がいましたが、こんなのも典型的な例です。

食べ物の好き嫌いや嗜好も子供のころの食習慣が大きく関係しています。

野菜をほとんど食べず、加工食品や肉類中心の食生活を長年続けた結果、脳血管系の病気やガン、糖尿病などにかかるリスクも高まります。

病気になるまで自分の悪い生活習慣を改める方は少なく、倒れてみて初めて自分の悪い生活習慣を反省する方が多いのですが、それでは遅すぎるのです。

ただし、日本の医療水準は世界トップクラスといってもいいので、重大な病気にかかって寝たきりになったとしても、命は助かるのです。

こうしたところに平均寿命と健康寿命の差が生まれるといていいでしょう。

人生の最後の瞬間までできるだけ自立した人生を送りたいと思うならば、毎日の食生活や運動の習慣など生活習慣全般に配慮が必要だということになります。